RFID導入における効果は、

入力部分を担当する装置であるという性質から、
以下のいずれかの効果がもたらされる。


ただ、人間がやっていたことがすべて自動化されるので、
0%という効果か、100%と言う効果が出る。


ちまたで言われている、効率30%upのような数字は、
システム全体で計算した計算結果であって、
厳密に言うと、システム予測、計算、指導能力が劣っていると
効率は、思うようには、upしない。


結局は、人間の運用の知恵次第ということになる。
上位のシステムが、バカシステムだと、
いくら、リアルタイム工程情報ログをとっても
全体としてバカシステムとなってしまう。

にも、かかわらず、情報input入力部分では、
極度の効率化がおこなわれるはずだ。


たとえば、工程管理の場面だと
(1)入力ミスが0%になる
(2)バーコード入力や、OCR入力していた時間が、0秒となるため、
その作業の工賃がタダになる
(3)1作業が終わるごとに数時間、放置されていた作業終了処理が、
0秒処理となる
(4)バーコード入力作業のトレーニングにかかっていた時間が、
0秒となる。最近では、身体障害者デジタルデバイドな年配者、
ブラジル人、中国人を雇う工場も増えているので、このメリットも考えられます。



工場労働者が、年配の方において、この傾向は顕著に現れていて、
ビフォーRFIDだと、
(1)視力がよくないなどの理由で、バーコード表
(たくさんのバーコードがワンシートで提供されていてその中から1つを選択して入力するための元表)
の隣のコードを間違って読んでしまっていた。
(2)入力の場所が、工程毎に設置されてないなどの理由で、数時間作業が、
一段落して一気に、バーコード入力処理が行われていたりする。
(3)その昔のトヨタ方式では、1回ごとの作業で、記録を取るのは、
「無駄(ムダ)」と教育されていたことが
染み付いている。そして、工場監督者は「今どきの、若いモン」であるので言うことを聞かない。
なぜならば、その工場労働者は、作業が仕事であり、作業終了入力処理は、
ある意味、少しくらい遅れてもかまわないと思っているから。


たとえば、
自動検品の場合だと
(1)いままでは、面倒で検査できてなかったところが、100%検品できるようになる。

この場合は、
こんな検品、1個1個、やって、また容器に入れてとか、
やってられないので、ある意味、無検品で出荷していた。
など。


ちなみに、
すでに、日本の工場で、生き残っている会社は、
個人レベルや、チームレベルでの、QC活動、「ムダ」廃止活動は十分やってきたのです。

だから、工場全体の活動をする必要があるわけですが、
中途半端なシステム導入だとすると、すなわち、アホシステム、
または、ちょいかしこシステムだと、個人レベル、チームレベルと、工場全体レベルの
「ムダ」廃止運動がぶつかってしまって、バランスをくずしてしまっているのが、
ビフォーRFIDの世界なのです。


ですから、
RFIDの導入を真剣に悩む人は、
この個体と全体の離脱、個体と全体の矛盾、個体と全体の軋轢に
気づいた人だけなのです。


それを気づいた人だけが、
その矛盾を「見える化」し、工場全体の意識レベルを高め、
生産性を上げようと努力できる人ということになります。